社員証写真のサイズを調べると、はっきりした答えが出てこないはずです。それには理由があって、社員証には統一規格が存在しません。カードのレイアウトは会社ごとに違い、写真の枠サイズも会社が決めています。

だからこの記事では、規格の一覧ではなく「確認の手順」と「指定がないときの安全な作り方」を示します。この2つを知っていれば、どの会社の社員証でも失敗しません。

まず確認:指定はどこに書いてあるか

サイズ指定がある場合、書いてある場所はだいたい決まっています。

  1. 人事からの案内メール本文(「縦4cm×横3cm」「400×300px以上」など)
  2. 入社手続きシステムのアップロード画面(ファイル形式・容量の上限もここに出ます)
  3. 添付の「提出書類のご案内」PDF

どこにも書いていなければ、指定なしと判断して構いません。聞き返すより、次の安全仕様で作って提出するほうが、お互いに手間がかかりません。

指定がないときの安全仕様

項目安全仕様理由
縦横比3:4(縦長)証明写真の標準比率。どのカードレイアウトにもトリミングで対応可能
ピクセル横600×縦800以上カード印刷にも社内システム表示にも足りる解像度
形式JPEG(.jpg)全システムで確実に開ける。PNGも可だが容量が大きくなりがち
容量500KB〜2MBアップロード上限と画質のバランス
撮影時期6ヶ月以内証明写真の一般的な有効目安

肝は縦横比です。3:4で余白に余裕を持って作っておけば、会社側がどのサイズに印刷しても頭が切れません。顔が写真の縦の6〜7割に収まる構図にしておくと、トリミング耐性がさらに上がります。

縦横比は「3:4」だけではない

案内をよく読むと、縦横比の書き方が会社によって微妙に違うことに気づきます。

表記意味3:4との関係
縦4:横3縦長で高さが横の4/3倍3:4と同じ比率(呼び方が逆なだけ)
4:3横長を指すことが多い証明写真では基本使わない比率。誤記の可能性あり
1:1(正方形)社内ポータルのアイコン表示用証明写真とは別の用途で指定されることがある

「縦4:横3」と「4:3」は同じ数字が並んでいても意味が逆になる場合があるため、迷ったら人事に「縦長ですか、横長ですか」と一言確認する方が安全です。正方形指定は証明写真そのものではなく、社内システムのアイコン用に別途求められているケースが大半なので、証明写真の原本とは分けて用意してください。

mm・ピクセル換算表

紙サイズ(mm)で指定された場合の、データ作成時の目安です。印刷品質の基準である350dpiで換算しています。

指定サイズ(縦×横)主な用途350dpi換算(縦×横px)
40×30mm履歴書・社員証で最も一般的551×413px
45×35mmパスポート・マイナンバー系の規格620×482px
30×24mm運転免許サイズ・小型の社員証413×331px
縦横比3:4(サイズ指定なし)データ提出全般800×600px推奨

ピクセル指定(「400×300px以上」など)ならそのまま従えばOKです。指定より大きい分には問題ありません。縮小はきれいにできますが、拡大は画質が壊れるので、常に大きめに作るのが原則です。

dpiは「1インチあたり何ドットで印刷するか」を表す単位で、紙のサイズ指定をピクセルに変換するときだけ関係します。データのまま社内システムにアップロードして表示するだけなら、dpiは気にせず「指定px以上」を満たしていれば十分です。逆に、社員証カードを実際に印刷して発行する会社では、350dpiを下回ると輪郭がぼやけて見えるため、上の換算表のピクセル数を下回らないようにしてください。

リサイズと形式変換のやり方

手元の写真をサイズに合わせる方法は3つあります。

方法できること向いているケース
スマホの標準機能iPhoneは編集→切り取り、Androidも編集→クロップで縦横比を選択。切り取り後にファイル情報を見れば実際の解像度も確認できる比率さえ合えばよく、mm・pxの厳密指定がない場合
証明写真アプリ・Webツール規格を選ぶだけで比率・解像度・容量まで自動で揃う。主要な証明写真サイズをプリセットで持つアプリが多いmm指定がある、数値を厳密に守りたい場合
自動補正サービスリサイズと同時に背景の無地化・明るさ補正まで済ませられる写りそのものにも不安がある場合

どの方法でも、最後に必ず提出画面のプレビューで頭と顎が切れていないかを確認してください。サイズ起因の差し戻しは、数値の間違いより「自動トリミングで頭が切れていた」が大半です。

ファイル名・保存形式で気をつけること

サイズが正しくても、ファイルの形式や名前でつまずくことがあります。

  1. iPhoneのHEIC形式に注意:iPhoneで撮った写真は初期設定だとHEIC形式で保存されます。アップロード画面が対応していない場合、「設定→カメラ→フォーマット」を「互換性優先」に変えるとJPEGで保存されるようになります
  2. ファイル名は指定に従う:「社員番号_氏名.jpg」のような命名を求める会社もあります。案内に記載があれば従い、なければ分かりやすい名前であれば問題ありません
  3. 提出前に一度自分で開いて確認する:送信・アップロード後に事故に気づいても差し戻しになるため、送る直前に画像ビューアで実際に開いて向き・トリミングを目視確認してください

差し戻されやすいパターン4つ

  1. 横長の写真をそのまま提出(風景写真の比率のまま)。縦長3:4に切り出してから送ってください
  2. 容量オーバー。スマホの元データは3〜8MBあることが多く、アップロード上限2MBに引っかかります
  3. 顔が小さすぎる。全身や上半身が写った写真からの切り出しは、解像度が足りなくなりがちです。胸から上で撮った写真を使ってください
  4. HEICのまま提出してエラーになる。前述の設定変更でJPEG保存に切り替えるか、変換アプリでJPEGに書き出してから提出してください

サイズを合わせる作業まで含めて自動化したい場合は、シャインフォトが使えます。1枚の写真から3:4規格・無地背景・適正な明るさのデータを¥580で作成し、プレビューは無料です。撮り方全体の流れは「社員証写真はどこで撮る?迷わないガイド」、紙の写真しかない場合は「証明写真をデータ化する5つの方法」、スマホで撮影からやり直したい場合は「社員証写真はスマホで撮れる?」、履歴書や受験など他の用途のサイズも合わせて確認したい場合は「証明写真サイズ一覧」にまとめています。